木質エネルギープロジェクト
背景
1997年(平成9年)12月の地球温暖化防止京都会議における日本の温室効果ガス削減目標決定を受け、地球温暖化対策推進法が成立し、同法に基づく対策の基本方針の策定作業などが行われていますが、各種対策の効果はまだあらわれていないのが現状です。特に民生部門、運輸部門における二酸化炭素の排出量の増加は著しいといえます。両部門における二酸化炭素排出の抑制・削減には自治体のリーダーシップが不可欠であることから、環境自治体会議は自治体の温暖化対策推進のサポートを行っていくこととしました。中でも、「自転車のまちづくり」については、本年1月に関連各省庁、自転車団体などのご協力をいただき、「自転車のまちづくり委員会」が発足したところです。
部会設置について
民生部門、あるいは公共施設のエネルギー対策として、全国の自治体による新エネルギービジョン策定、太陽光発電設置への助成などが近年行われてきましたが、自治体によるエネルギー政策をさらに推進するため、環境自治体会議に「エネルギー政策委員会」を設けることとしました。さらに同委員会内の専門部会として、「木質エネルギー部会」を設置することにいたしました。
木質エネルギーの利点
- 再生可能エネルギーであり、エネルギー密度が高く、貯留可能であるなど、利用しやすいこと。
- 現状では行き場のない大量の除間伐材、林地残材、林産業廃材、里山から生産される薪炭などの焼却処理を防げること。
- 上記の点と関連しますが、林業活性化につながること。
- 燃焼後に残る灰が肥料になることや、木酢液なども発生すること(農業などへの利用)。
「木質エネルギー部会」の役割
- 木質エネルギーの実証プラントを設置するモデル自治体(地域)を選定し、建設の準備をする。
- 実証プラントにおける技術/エネルギー効率/経済性などを評価する。 ・学識経験者の方々からの具体的な助言を得る。
- 関連団体と環境NGOとの連携により、木質エネルギー関連情報を集約し、発信する。
- 木質エネルギー利用推進のための方策を検討する。
部会の委員一覧(敬称略)
- 座長:法貴 誠 三重大学生物資源学部教授
- 委員:熊崎 実 筑波大学名誉教授
- 委員:田端 英雄 京都大学生態学研究センター助教授
- 委員:小池 浩一郎 島根大学生物資源学部助教授
- 委員:小林 光 環境庁長官官房会計課長
- 委員:福田 隆政 林野庁経営企画課企画官
- 委員:大石 和也 北海道池田町長、当会議共同代表
- 委員:丸岡 一直 秋田県二ツ井町長
- 委員:藤田 恵 徳島県木頭村長
- 委員:前田 穣 宮崎県綾町長、当会議共同代表
- 委員:大場 龍夫 ヴァイアブルテクノロジー、環境自治体会議専門委員
木質エネルギー部会の目的は、下記の2点である。
- 木質エネルギー有効利用の促進:
- 技術、経済性の調査及び検討
- 政策、制度の検討
- 関連情報の集約、共有及び発信
- 木質エネルギー有効利用の実証と拡大:
- 第1回部会:1999年5月27日(木)開催。
- 部会設立の背景・目的などについて説明。
- 北欧の木質エネルギー利用の現状について報告。
- 木質エネルギー利用の技術等について報告。
- 各自治体、政府省庁の関連政策紹介。
- 第2回部会:1999年9月28日(火)開催。
- 愛媛県久万町における木質エネルギー利用の検討結果について報告。
- 長野県安曇野地域における木質エネルギー利用構想について紹介。
- 岩手県・葛巻林業(株)の木質ペレット事業について紹介。