2006年3月2日
 今日は士幌町の生涯学習連続講座で、食の省エネに関する講演を依頼された。10:40発JAL1153便で、12:15とかち帯広空港着、士幌町からLAS-Eの担当のYさんがわざわざ車で迎えに来てくれた。士幌町内の玉置屋という十割蕎麦という十勝ソバ屋で、少し遅い昼食をとった。小天丼とのセットを頼んだが、つなぎを使ってないソバということで、なかなか美味しかった。
14時頃士幌町役場に着いて、企画課生涯学習担当のTさんとお会いした。その後Yさんと環境マネジメントシステムの現状について打合せをしたり、町長を表敬訪問した後、17時頃、今日の宿である士幌旅館に送ってもらった。士幌旅館はいかにも地方のビジネス旅館といった感じで設備は町営の温泉保養施設プラザ緑風には劣るが、場所的には役場が近いところにある。18時過ぎに旅館で急いで夕食をとった後、18:30に三たびYさんの車で今夜の会場である総合研修センターに程なく着いた。総合研修センターのホールは400人ぐらいはいる立派なホールがあって、今日は一般町民に加え、職員研修を兼ねているとのことで、100人ぐらいの受講者がいた。
 講座は19:00から始まった。まず省エネルギーセンターの「上手にいただきます」のパンフレットについて説明した。このパンフレットのもとになった全国調査には、士幌町役場の職員92名にも協力していただいて行っていた。パンフレットの説明の後、7つの地域・団体別にCO2排出量を集計した結果を説明した。それによると士幌町は食材生産時のCO2排出量が最も少なかったが、その主要因はいも・豆類の購入量が調査した3日間でゼロだったためである。Yさんの話によると、たぶん農家などから直接箱単位で購入しているのだろうとのことだった。また地産地消が行われているお陰で食材輸送時のCO2も最も小さかった。その一方で買い物時のCO2排出量が最も大きくなっているが、これは自動車の利用割合が83%と他の地域に比べダントツで大きいからであり、土地柄しかたのないことであろう。あと食材廃棄時のCO2排出量が最も小さくなっていたが、これは生ごみをコンポストしている割合が最も大きいためである。最後の質疑応答で聞いた話では特別な菌を使わずに畑で堆肥化しているそうである。
 1時間半の話の後、10分程度質疑応答をして講座は終了した。おみやげに四つ葉牛乳をもらって旅館に戻った。風呂上がりに飲んだが、これも美味しかった。

2006年3月3日
 今日は午前と午後の2回、士幌町の監査員研修を行った。来週行う予定の予備監査のためのものである。町民監査員4名のうち出席したのは1名だけで、実行責任者である課長と環境マネージャーが中心の研修になった。まず、LAS-Eとは何かを復習した後、監査の大まかな流れについて説明し、40の監査項目について、どのような設問が出されてどのように回答すべきかを順次説明していった。その後模擬監査も行うつもりだったが、実行責任者の皆さんからいろいろな意見が出て、それはできなかった。一番多かった意見は7月の運用開始以降、何の準備もしていないのに、いきなり監査をすることへの不満だった。確かに環境負荷実態調査票やごみの計量、出入り業者への要請文など作成すべき文書類が各課に渡っていなかった。その一方で、実行責任者の側も環境マネジメントシステムの課内研修を事務局に依頼することが事務局から要請されていたのに、それをしたのはわずかに1課だけだった。また推進本部会議も7月以降開かれていなかったこともあって、事務局と職員の意志の疎通が十分と言えなかった。
 2回の研修終了後、担当のYさんと総務課長とで、町長のところへ行ってどうしたらいいか対応を相談した。その結果、来週の予備監査は中止し、4月に改めて体制を組み直してできれば5-7月に再運用し、8月に監査して来年度中の合格を目指すことになった。
 確かに環境マネジメントシステムの十分な運用ができていない状態で、形だけにわかに整えて合格したとしても意味がないことなので、2年がかりで環境マネジメントシステムの真の定着を目指すという町長の判断は、賢明な判断だったと思う。しかし他の業務をたくさん抱えながらほとんど一人で頑張ってきた担当のYさんにとっては、やるべきことがわかっていながらできない歯がゆさを感じつつ、肩の荷が下りたといったの両方の想いを持っただろう。私自身も残念さとホッとした想いの2つが同居する複雑な思いだった。


2006年7月19日−20日

今日は15時から役場の庁議室で環境審議会である。環境審議会は環境基本条例素案を答申するために今年度新たに設置された。委員は10名であり公募委員が4名、女性委員が4名といったバランスの取れた構成である。今回は3回目で、私が環境基本条例に対する話題提供をするために呼ばれた。

 羽田11:30発とかち帯広行きJAL便は滑走路混雑のため10分遅れた。このせいで帯広空港発バスも15分遅れ、帯広駅に13:53に着いて14:00発士幌方面行きバスに乗る予定が乗れなかった。タクシーでバスを追っかけてもらったのだが、どこまで行ってもバスは見あたらず、結局役場までタクシーで行く羽目になり、タクシー代がバス代(760円)の10倍かかってしまった。飛行機を早割で取っていた分が半分帳消しになってしまった。

会議にはお茶も出るのだが、士幌町ではまず牛乳が出るのが特徴である。士幌町は町の人口より牛の頭数が多いほどの酪農の町でもあり、機会あるごとに牛乳の消費拡大に努めているようだ。奇しくも次の日の朝旅館でテレビを見ていたら、牛乳の消費が年々落ち込んでいて、お茶の消費に抜かされたと報道されていた。

 会議では私が条例の基本構成を図示して示した後、斜里町、高島市、新居浜市、豊中市(以上会員自治体)、および札幌市の比較対照表を示してそれぞれの特徴を話し、具体例として高島市の条例の逐条解説をした。委員の皆さんには、だいたいの流れがわかったと言っていただいた。一方で難しい行政用語が多いので、もっとわかりやすいものにしたいという意見も複数の女性の委員の方から出された。

 会議は16:40ぐらいには終了し、企画課で少し打ち合わせをしてからしほろ旅館に送ってもらった。夕食をとって18:30にまた迎えに来てもらい、役場で今度はLAS-Eの打ち合わせをTE主幹、条例担当のTAさん、それにKAさんと2時間程度行った。

 

2日目は9:30から役場2Fの小会議室で、LAS-Eの目標設定委員会が開かれた。士幌町の目標設定委員会は10名で構成されている。委員町民の方は4名が委員だが、そのうち2名が参加、庁内の職員の委員が3名参加、それと私の6名が参加した。事務局は企画課長をはじめとして4名が参加した。

最初に事務局から今年度のLAS-Eに関する活動記録と、平成17年度の独自目標達成状況、今年度の独自目標案の説明があり、まず実績についての質疑を行った。

 まず町民のHIさんが意見を述べた。Hさんは京都の工場でISO9001(品質管理)に取り組まれた経験から、全職員に意識を浸透させるのには5年はかかる。数値目標をクリアすることも大事だが、町長が先頭に立って、何故取り組みことが必要かと言うことや、町の姿勢・思いを繰り返し職員に伝えいくことが必要だと述べられた。

 もうひとりの町民のHAさんは、目標を数値で表すことは町民にとっては成果が目に見えるので必要ではないか。町民に訴えかけるのはわかりやすいほうが良いとおっしゃられた。

 その後施設ごとの実績についての議論があり、大幅に減らせたところがあるがその原因を突き止めて、それを全体に評価遂げていってはどうかという意見が出た。また、冬季の暖房について、一枚着てくる運動を実践すれば、温度を一度落とせるのではないかという意見が職員の方から出た。職員が実践することで役場を訪れる町民の方にも一枚余計に着てきてもらう運動を広げてはどうかというアイデアが出された。

 また士幌町だけがやったからといって温暖化防止にならないし、町民サービスの低下になる。また企業にも環境への取り組みを求めていくと産業(農業)の停滞につながるのではないかという危惧が職員の方から出された。これに対しては町民のHIさんが、いや逆ですよ、と反論した。町が率先して取り組むことで、町で生産されたものがクリーンであるというイメージが定着する。企業に環境への取り組みを求めていくことは、安心・安全のバロメータになるとおっしゃった。非常に素晴らしいご意見をお持ちの方が委員になられていると思った。

 その後、今年度の独自目標に議論に入った。事務局案は、昨年度はすべての職員に取り組みが必ずしも浸透していなかったので、エネルギー関係の目標については今年も同じ削減率でいきたいとのことだった。町民の方からは本当なら10%ぐらいやってもらいたいところだが、役場として現実的な判断をされているのだろうからそれを尊重したいということで了承された。LAS-E関係職員研修の年間回数の目標以外に、課ごとのLAS-Eに関する確認会議を月1回開催するという目標もありますよというオプションが事務局から示された。町民のHIさんは、ご自身の体験から毎月課長が自分の言葉で課員に話すことが意識を高めるのに有効だと強調した。一方職員の委員の方からは全体で研修をしてもらいたい旨の意見が出された。そこで私が両方の目標を採用してはどうかという意見を言ったところ、それが了承された。

 最後に監査の事務局から町民監査員の人数を増やしたいことと、監査日程を11/6〜7に仮決めしたい旨が提案され、了承された。

 昨年は総務課のYさんが実務をほとんど一人で抱え込んでいて環境マネジメントシステムの運用がうまくいかず、結局監査ができなかったが、今年は担当が企画課に移り、主幹のTEさんを中心にTAさん、Kさんがサポートして予想以上に順調に進んでいる。広報しほろ6月号にも見開き2ページの特集記事が組まれて、次号にも目標値が決まったことを乗せる予定だ。公用自転車の導入も行い、地元紙でも紹介された。今後町民にも認知が広がっていくことが期待される。

 昼前に役場を辞し、12:01発の帯広行き十勝バスで帰途についた。

訪問記
直線上に配置

↑士幌町役場    会議で出た牛乳↓