
| 1990年代の後半から、日本の自治体は、ヤヌスのように二つの顔を示しだす。 一つの顔、疲弊した顔である。地域を支える経済が成り立たない。生活が出来なくなる。人口が減り、収入が減ってもサービスは落とせない。しかし、国家財政に依存すると結果として赤字のつけが重たくのしかかる。職員を減らせ、新しい負担は避けよ、ということになる。 もう一方の顔はどうか。分権の時代で、市民活動も活発化し、協働による起業もあり得る。仕事をつくり、物質的豊かさより地域の個性にあった生活を楽しむ。その兆しも各所に見え始めた。 2000年代の最初の5年で、日本の自治体は三分の一が合併で統合した。消えたとも言えるが、的確には新しく生まれ変わっている、と表すべきであろう。 まさに、いまこそ、試練を超える新しい企てが必要とされる。多くの自治体が環境政策を重点として掲げるが、新たな時代を切り拓く政策を実践する自治体はまだまだ少数である。この、最初の白書が、勇気を持って前に向かう自治体の一助となれば、これにすぐる幸せはない。 (「発刊にあたって」より) |
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●目次 |
環境自治体会議/環境自治体会議環境政策研究所 編 A4判 212ページ 定価 3,150円(税込) |
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第一部 環境自治体づくりの実践――課題の整理と政策の動向
1章 地球温暖化防止とエネルギー政策
1 自治体温暖化対策の進展と限界
(1)実行計画の策定は浸透したか
(2)自治体エネルギービジョンの現状と課題
2.地域における自然エネルギー導入
(1)目標値の設定は妥当か―太陽光・風力発電の導入状況
(2)太陽光発電導入助成実施状況の分析
3.温暖化防止・エネルギー政策の進展に向けた課題
2章 暮らしを支える交通
1.地域公共交通を取り巻く現況と課題
(1)消滅する地域公共交通
(2)住民が「市役所に行けない」新自治体の誕生
(3)スプロール化による中心市街地の崩壊
(4)「移動弱者」をどうするか
(5)政策基本情報の不足
(6)鉄道ネットワーク崩壊でCO2激増も
2.自治体は住民の交通にどうかかわるか〜政策の動向とその到達点
(1)国・事業者まかせから自治体の主導へ
(2)政策を検討する上でのポイント
(3)各地の取り組みとその評価
(4)求められる財源配分の転換
3.自治体の政策実施状況
(1)会員自治体での取り組み
(2)政策基本情報の提供サポート
3章 環境マネジメントの新たな展開
1.環境マネジメントの概念的発展
(1)行政運営の新たな価値観
(2)「環境管理」から「環境マネジメント」へ
2.自治体環境マネジメントを支援するツール
3.自治体の環境マネジメントをめぐる状況
(1)自治体の環境マネジメント黎明期
(2)自治体の環境マネジメント発展期
4.環境自治体づくりに向けて〜自治体環境マネジメントの方向性
第二部 環境自治体会議 会員自治体の政策動向
4章 環境自治体会議の共通目標とその達成状況
5章 会員自治体の概要と重点的な取組み
参考資料:各自治体の取組み状況一覧
資料編
●資料 環境自治体会議とは
環境自治体会議の軌跡/環境自治体づくり関連年表
/環境自治体会議 自治体会員名簿
●特別付録 全国市区町村のCO2排出推計と将来予測
(※CO2排出推計は自治体ごとに民生家庭、民生業務、交通貨物、交通旅客、産業の5区分の内訳を掲載しています)