本節では、環境自治体会議の共通目標に基づき、@分野ごとの環境対策実施状況、A環境の状況を測る指標値の調査・分析について、自治体調査をもとに集計分析を行いました。
調査対象自治体は、調査開始時点(2004年10月)における当会会員自治体です。
(なお、A環境の状況を測る指標値の調査・分析については、基礎データの公表・取りまとめの時期が遅れることを勘案し、@の調査とは1期遅れで回答を求めることとしています)
※指標値を見るときの注意事項
共通目標達成にむけて会員自治体が一斉に取り組むことは、水俣会議を契機に行われたものです。年次報告書の発行を重ねるにつれ、数値が良い方向に動いていけば(あるいは維持されれば)、共通目標達成に向けての各自治体の努力が数字に現われてきていると考えられます。そこで、本書では、単年度の実績値に加え、過去数年にわたる実施施策の変化率などをグラフ化することで、会員自治体の環境政策への取組み動向を表わしています。 一方、会員自治体を人口規模別に見ると、人口100万人を超える自治体から3千人未満の小さな自治体まであるため、必ずしも地域特性の似通った地域どおしの比較になるとは限りません。そこで、本書では、農水省や旧国土庁でよく用いられた農業地域類型区分によって会員自治体を分け、類型ごとの会員自治体平均値や全国平均値を出すようにしています。2003年度加盟の69自治体は類型別に集計した結果、都市的地域21、平地農業地域13、中間農業地域19、山間農業地域11となりました。 なお、環境自治体会議への入退会や年度途中の合併のため、年度ごとに調査対象自治体の一部は異なるほか、農業地域類型ごとのデータ数に偏りがあるため平地農業地域、中間農業地域、山間農業地域を合わせて農村地域として集計した箇所もあります。 |
表4-3-1 会員自治体の類型
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農業地域類型 |
自治体名 |
自治体数 |
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(会員) |
(@回答) |
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都市的地域 |
釧路市、帯広市、古河市、東海村、川越市、久喜市、宮代町、(新規)我孫子市、杉並区、日野市、稲城市、川崎市、武生市、鯖江市、飯田市、多治見市、磐田市、野洲町、八幡市、豊中市、池田市、枚方市、(新規)大阪狭山市、光市、新居浜市、久留米市、筑紫野市、春日市、古賀市、読谷村 |
30 |
27 |
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平地農業地域 |
斜里町、士幌町、池田町、十文字町、藤島町、遊佐町、総和町、紫雲寺町、愛東町、新旭町、阿波町、筑後市、大木町、指宿市、伊集院町 |
15 |
13 |
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中間農業地域 |
二ツ井町、金山町、高畠町、立川町、平田町、小笠原村、大野市、新城市、八木町、青垣町、内子町、水俣市、本渡市、綾町、加世田市 |
15 |
14 |
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山間農業地域 |
葛巻町、藤里町、八幡町、湯沢町、一宮町、本宮町、湯布院町、上屋久町、屋久町 |
9 |
7 |
表4-3-2 農業地域類型区分
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都市的地域 |
・可住地に占めるDID面積が5%以上で、人口密度500人以上またはDID人口2万人以上の市町村 ・可住地に占める宅地等率が60%以上で、人口密度500人以上の市町村。ただし林野率80%以上のものは除く |
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平地農業地域 |
・耕地率20%以上かつ林野率が50%未満の市町村。ただし傾斜20分の1以上の田と傾斜8度以上の畑の合計面積が90%以上のものを除く ・耕地率20%以上かつ林野率が50%以上で、傾斜20分の1以上の田と傾斜8度以上の畑の合計面積が10%未満の市町村 |
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中間農業地域 |
・耕地率が20%未満で、「都市的地域」及び「山間農業地域」以外の市町村 |
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山間農業地域 |
・林野率80%以上かつ耕地率10%未満の市町村 |
全自治体における1自治体あたり実施対策数は、調査を開始した1998年から一貫して増加しており、2003年では60対策となりました。
農業地域類型別にみると、2003年では、都市的地域が73対策と最も多く、次いで中間農業地域の65対策となっています。
過去の年次と比べると、全体で98年からは1自治体あたり25.5対策の増加、02〜03年度にかけては1999年以降最も大きな増加となる6対策の増加を示しました。中でも前年からの実施数の伸びは「7.環境行政」や「4.自然環境」の分野で高く、「3.水環境」や「6.有害物質」における取り組みは、依然として進みにくい傾向にあることがわかります。一方、調査を開始した1998年から2003年までの5年間の分野別増加数をみた場合、「廃棄物」、「環境行政」の分野が最も多い(5.1対策)のに対し、「有害物質」(0.9対策)が最も少なくなっています。
表4-3-3 1自治体あたり平均実施対策数の経年変化

本項では、共通目標分野における各自治体の対策実施状況について、調査票から得られた集計結果をもとに、ランキングを行いました。規模や特性の異なる自治体を一律に比較することは難しいため、人口ごと、地域類型ごとなど、さまざまな形でのランキングを試みています。
ただし、本ランキングは、あくまでも対策数という切り口から各自治体の相対的な実施状況をランキングしたものであり、対策の優劣を表すものではありません。また、「対策数の多さ=地域環境の向上」であるとは必ずしも言い切れないことにも留意しつつ、ご参照ください。
対策実施数の多い自治体では、昨年に引き続き、神奈川県川崎市が119対策でトップとなりました。福井県武生市(110対策)、熊本県水俣市(103対策)、東京都日野市(102対策)と続いていますが、上位9自治体までは2002年度と比べて入れ替わりもなく、同じ順位となっています。
表4-3-4 実施対策数ランキング

02〜03年度にかけて、取り組み実施増加数の大きい自治体は、廃棄物および自然環境分野でそれぞれ5対策、環境学習およびその他を除く分野でも各1〜2対策の新規対策に着手した大阪府枚方市を筆頭に、茨城県東海村(環境行政で9、環境学習で3、廃棄物で2対策に着手ほか)、岩手県葛巻町(廃棄物で6、地球環境、自然環境で2の新規対策に着手ほか)となりました。
表4-3-5 取り組み実施対策 増加数ランキング

人口あたり・職員あたり実施数で見ると、実施対策数ランキングと異なり、小規模町村がランキングの上位を占めています。人口割では昨年に引き続き1位の東京都小笠原村を筆頭に、秋田県藤里町、宮崎県綾町、鹿児島県屋久町と小規模町村が上位を占め、職員数割では宮崎県綾町が1位となりました。
表4-3-6 人口1000人あたり実施数

表4-3-7 職員100人あたり実施数

農業地域類型別に、人口千人あたり対策実施数ランキングを示しました。
都市型地域では茨城県東海村、平地農業地域では滋賀県新旭町、中間農業地域では東京都小笠原村、山間農業地域では秋田県藤里町がそれぞれ1位となりました。
表4-3-8 類型別人口1000人あたり実施数
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人口規模別に対策実施数ランキングを示しました。
人口規模1万人未満では宮崎県綾町(実施数59)が、1〜3万人では鹿児島県指宿市(同72)が、3〜5万人では熊本県水俣市(同103)が、5〜10万人では福井県武生市(同110)が、10万人以上では神奈川県川崎市(同119)がそれぞれ1位となりました。
表4-3-9 人口規模別人口1000人あたり実施数
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1万人未満
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1〜3万人
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3〜5万人
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5〜10万人
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10万人以上
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共通目標の各分野ごとに、実施数の多い自治体を並べると、以下のようになりました。実施数ベースでは人口規模の大きい自治体が上位に多く入りますが、それでも例えば水環境分野で山形県遊佐町(人口約1万8千人)や廃棄物分野で兵庫県一宮町(人口約1万1千人)が1位となっている等、人口規模が大きくなくとも上位にランクインしている自治体もあり、各自治体の特色を生かした環境対策が進められていることが伺えます。
表4-3-10 共通目標分野別実施数
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(3)共通目標の進捗状況を測る指標の動向
次の表は今回調べた指標項目と、そのおおまかな傾向を示しています。次ページ以降、これらについて順次説明します。
