.共通目標に係る指標値の現状

※各項目の数字は、共通目標の番号に対応しています。

@地球環境
◎二酸化炭素排出量、1人あたり二酸化炭素排出量―p.202を参照

定義:〔電気消費からのCO2排出量の推定〕は、電灯は民生部門に、それ以外は産業部門にふりわけて、それぞれの消費量に排出係数を乗じて計算しています。

〔都市ガス消費からのCO2排出量の推定〕は、工業用のみを産業部門として、その他を民生部門として、それぞれの消費量に排出係数を乗じて計算しています。

〔運輸部門からのCO2排出量〕は、各自治体の燃料小売業(ガソリンスタンド)の売上額から推定しました。記入のなかった自治体については事務局において、郡部、都道府県等の値を調査し、自治体ごとの売上額を推計しました。

〔LPG・灯油の消費によるCO2排出量〕は、各自治体の燃料小売業(その他の小売業)から同様に推定しました。

〔産業部門からのCO2排出量〕は、各自治体の産業中分類別従業者数から自治体内の製造業で消費する燃料を推計することによって、算出しました(石油等消費構造統計表などを利用)。

それらを合計して総排出量と人口1人あたりの排出量を求めました。

指標値の現状:2001年の会員自治体における1人あたりCO2排出量(民生運輸部門)は年1トン(炭素換算)でした。992001年の変化をみると、会員自治体における1人あたりCO2排出量(民生運輸部門)で年0.1トン(100kg-C)増加し、割合では11%増加となっています。全国平均(民生運輸部門)と比較すると、会員自治体における1人あたりCO2排出量は0.3トン(300kg-C)少なくなっています。

見かたのポイント:自治体ごとにデータの揃い具合が異なっていましたので、大まかな傾向の把握のために利用してください。推計手法の都合上、産業部門の変化が大きくなっている自治体があるため、今回は民生運輸部門の1人あたり排出量が適切な指標と判断しました。

 

◎庁舎のエネルギー消費量(庁舎面積あたり)―p.205を参照

定義:役場の本庁舎における電気や燃料消費などによるもので、電気、ガス、ガソリン、灯油、重油などの消費量を熱量換算して合計して算出しました。庁舎面積あたりのエネルギー消費量は、これを延床面積で割ったものです。

指標値の現状:年次によって把握しているデータが異なる自治体がありますが、会員自治体平均を面積1uあたりでみると、2001年はカロリー換算で年間約114Mcalのエネルギー消費となっています。全体として、200001年の変化をみると減少していますが、2000年までは一貫して増加傾向にあったため、95年からは大きく増加しています。

見かたのポイント:役場の本庁舎における燃料消費、公用車の使用などによるエネルギー消費量については、算出範囲に出先機関が入っている自治体と入っていない自治体があり、また北海道から沖縄までの気候の違う自治体が混在しているので、単純な比較はできません。

 

B水環境
◎生活排水処理率―p.206を参照

定義:ここでいう生活排水処理率は、下水道・合併処理浄化槽・農業集落排水処理施設による生活排水の処理人口を総人口で除したものとしています。単独浄化槽は含んでいません。アンケート調査で世帯数または基数単位で回答のあったものについては、1世帯または1基あたりの利用者数を(2000年度国勢調査の人口・世帯数に基づき)仮定して処理人口に換算しています。

指標値の現状:2001年の会員自治体における生活排水処理率の平均は85でした。地域類型別にみると、都市的地域の処理率が90%となっているのに対し、農業地域は5割以下となっています。全国平均は、約74%であるため、会員自治体平均はそれを1割程度上回っていることになります。

見かたのポイント:一般に生活排水処理率が高ければ、河川などへの水質汚濁物質の排出量は少なくなります。しかし処理率が小さくても排水の絶対量が少なければ、水域の自然浄化能力の範囲内で収まるため問題ありません。つまり、地域にあった処理方式をとることが重要といえます。

 

C自然環境・水循環
◎緑地率―p.207を参照

定義:ここでいう緑地率とは、森林、原野、公園に、農地や水面を加えた面積の全面積に占める割合を指します。緑被率とは違い、たとえ裸地であっても敷地の土地利用で緑地とカウントされます。

指標値の現状:2001年の会員自治体における緑地率は71%となっており、99年と比べて、0.4%の減少となっています。地域類型別には都市的地域の平均が約66%、山間農業地域の平均が約85%と20%の差がついています。

見かたのポイント:一般に緑地率が高いほど豊かな自然環境であるといえます。しかし農地は環境に配慮しない形態での圃場整備や過度の農薬使用が行われている場合には必ずしも自然が豊かとはいえず、公園も人工的な自然である場合がありますので、単純な比較はできません。

 
D廃棄物・資源
◎一般廃棄物の11日あたり収集量、資源化率―p.208を参照

定義: 一般廃棄物の11日あたり収集量は収集したごみの年間総量を人口と365日で割ったものです。資源化率は資源化量を収集量で割った値を表わしています。

指標値の現状: 2001年の会員自治体における11日あたり収集量は1060gで、資源化率の平均は10.5%でした。資源化率については、都市的地域と平地・山間農業地域においては、10%を超えていますが、中間農業地域においては10%以下にとどまっています。

見かたのポイント: 11日あたり収集量に関しては小さいほうが、資源化率は大きいほうが良いといえますが、資源化率がいくら大きくても11日あたり収集量も大きくては問題です。ごみの発生を抑制するのがまず基本といえます。11日あたり収集量はオフィスや飲食店などの事業系一般廃棄物の割合によって大きく異なるため、単純には自治体間の比較ができません。

 

E有害物質
◎可燃ごみ組成分析結果―p.210を参照

定義: 一般廃棄物の焼却に回されるごみにどんな種類のものが含まれているかを表わしています。組成分析は一般に、紙・布類、ビニール・合成樹脂・ゴム・皮革類、木材・ワラ類、ちゅうかい(生ごみ)類、不燃物類、その他に区分けして行われます。

指標値の現状: 2001年の会員自治体におけるごみ組成の平均は、紙・布類が41%、生ごみ(厨芥)類が21%、ビニール等が15%となっています。地域類型別の比較では、あまり大きな差異は見あたりませんが、中間農業地域においては、ビニール・ゴム・合成樹脂・皮革類の割合が若干高いといえます。

見かたのポイント: 燃やすごみの中に含まれる燃焼不適物を減らしていくことが、ダイオキシンなどの有害物質の発生を未然に防ぐことになります。燃焼不適物とは通常、金属類など燃えないごみや資源ごみに含まれるものを指しますが、プラスチックや塩化ビニール類なども含めるべきだと考えられます。しかしこのあたりは議論のあるところなので、現時点では燃焼不適物の範囲は特定していません。

 

F環境行政
◎環境マネジメントツール導入状況―p.211を参照

定義: 環境マネジメントツールとは地域全体を望ましい環境状態に維持・導くための環境政策の計画、実行、評価、見直しの一翼を担う手段のことです。環境基本条例、環境基本計画、ISO14001など、ここでは17種類のツールの導入状況を、会員自治体の回答をもとに掲載しています。

指標値の現状: 2001年の会員自治体の導入ツール数の平均は3.9で、2000年とほぼ同じ結果になっています。ツール別にみると、もっとも多く導入されているのは「グリーン購入」(38自治体)で、次は「環境基本条例」(34自治体)、環境基本計画が32自治体と続きます。自治体別にみると、表に挙げたツールをもっとも多く導入しているのは神奈川県川崎市(13)、次いで埼玉県川越市、東京都日野市、長野県飯田市、大阪府豊中市、鹿児島県指宿市が(11)となっています。

見かたのポイント: 一般に環境マネジメントツールが導入・制定されていないと、環境マネジメントはうまくいきませんが、導入・制定しているものが多ければ良いというわけでもありません。環境マネジメントシステムの全体像や導入すべきツールも自治体の規模や地域特性によって異なります。

 

G環境学習
◎学校・公民館などにおける環境学習への参加者数―p.212を参照

定義: 公民館や消費者センターなどの市民利用施設、あるいは環境セクションなどの直轄で行っている環境学習講座、例えば講演会、シンポジウム、学習会、観察会、生き物調査、現地・施設見学会を指します。不特定多数が参加する展示会、フリーマーケットなどは対象外としています。また、小中学校における環境学習については、通常の教科のなかではなく、特別活動、郷土学習、生活指導などの一環として行っているものを含めています。さらに地域の清掃活動や集団回収なども含みます。これらの実施状況について、会員自治体の回答をもとに延べ参加者数(公民館)、1回あたりの参加生徒数(学校)を計算しています。

指標値の現状: 人口1000人あたり延べ参加者数(公民館)及び1回あたり参加生徒数(学校)でもっとも多いところは秋田県大潟村でそれぞれ約440人、約115人となっていますが、これはクリーンアップ作戦、清掃活動などを含んでいます。

見かたのポイント: これらの環境学習講座の数が増えるほど、地域住民や子どもたちの環境学習の機会が増えることを示していますし、参加者数が増えるほど、地域住民や子どもたち、先生方の関心が高まっていることを示します。

 

9.住民参加
◎委員会における住民公募委員率―p.213を参照

定義: 住民公募委員とは環境審議会、環境問題に関する懇談会、まちづくりに関する協議会など、行政が組織する委員会への参加する地域住民のことです。ここでいう地域住民とは個人としての参加のほか、市民団体(婦人会や町内会など)を含みますが、企業や組合などの連合組織などは除いています。これらの状況について、会員自治体の回答をもとに整理し、自治体ごとの公募委員の総数を合計委員数で除したものを公募委員率として示しました。

指標値の現状: 公募委員率をみると、埼玉県久喜市が100となっています。久喜市では、環境審議会、環境監査委員、環境推進協議会すべての全委員を公募しています。

見かたのポイント: 住民参加がまだまだ形式的な場合が多く、住民の自発的・主体的な参加を促すことが重要であるとの考えから、公募で委員を募集している割合を指標のひとつとして示しました。

 
◎パートナーシップ型活動の企画に参加する住民数―p.213を参照

定義: ここでいうパートナーシップ型活動とは、環境やまちづくりに関するもの、例えば河川や公園の清掃活動、遊び場やビオトープづくり、まちなみの修復などや、観察会、生き物調査、講演会やワークショップ、展示会などの環境関連イベントの開催を共同で行うものです。ただし、行政がすべてお膳立てをしたものを住民にやってもらうような活動は含んでいません。運営が地域住民に委ねられ、行政が資金や資材を提供する形式のものや、行政が運営しているものでも、企画段階で住民の意思・アイデアが生かされるものに限っています。これらの状況について、自治体ごとの企画立案に参加した延べ住民数を集計しました。

指標値の現状: 人口1000人あたりの参加住民数をみると、沖縄県読谷村が91人でもっとも多くなっていますが、これはボランティア海浜清掃活動によるものです。

見かたのポイント: 環境保全活動はまだまだ行政主体の場合が多く、住民の自発的・主体的な行動を促すことが重要であるとの考えから、パートナーシップ型活動の企画に参加する住民数をひとつの指標としました。