集計対象の会員自治体数は1998年が48、1999年が58でした。

全体として、取り組んでいる平均施策数は35.0から40.0に増えました。今後取り組む施策も50.5から58.7へと増えました。全会員では施策数の増加は平均5.0ですが、1999年以前に会員だった自治体に限ると3.9になっています。2000年度中に新たに加入した自治体によって、全体の底上げが図られたことがわかります。
共通目標の分野別にみると、廃棄物に関する取組みが9.77と最も多く、この1年でも1.0増えています。次いで自然環境が5.8、水環境が4.8、環境行政が4.4、環境学習4.1となっています。
一方1998年から1999年の取組みの増加数を1998年に会員だった自治体に限ってみると、廃棄物が0.9と最も多く、自然環境、環境行政が0.6で続いています。廃棄物の施策の充実が目立つのは、廃掃法や容器包装リサイクル法の改正・施行の影響と思われます。また、環境行政分野では全会員と前年会員で取組み増減数の差が大きくなっていますが、これは新規加入自治体に環境マネジメントの取組みが進んだ自治体が多かったためと見られます。
共通目標の分野ごとに、取り組んでいる施策の実施率(1999年)を取組みの多い順に並べたところ以下のようになりました。ここでいう実施率とは、会員自治体(正確には回答のあった自治体)のうち、実施されている自治体の割合です。自治体数が50前後ですので、2%がおよそ1自治体にあたります。わずか1年間の変化の傾向を分析するのは強引ですが、あえて簡単なコメントをつけました。

「庁舎の省資源・電気や燃料使用量の削減」が74%と最も多く、次いで「特定フロンの回収・破壊」が59%、「公共施設への太陽熱・風力など自然エネルギー導入」が40%となっています。以下1割以上の自治体が実施しているものが、「太陽光・風力・地熱・水力発電設備の導入と売電」、「その他の地球環境保全施策」、「酸性雨の測定」、「エコライフセルフチェック(環境家計簿)・診断システム導入」など、合計11施策ありました。
一方前年度会員に限って施策の増減率でみると、「特定フロンの回収・破壊」「酸性雨の測定」が6%増加し、「公共施設への太陽熱・風力など自然エネルギー導入」「太陽光・風力・地熱・水力発電設備の導入と売電」「省エネ・自然エネルギー導入への助成制度の創設」「排熱・融雪エネルギー等の導入」が4%増加しました。自然エネルギーなど脱化石燃料化の取組みが徐々に進んでいることが読み取れます。

ここでの大気環境分野の施策は交通施策に限定していますが、地球環境に関する施策も大気環境分野の施策と位置づけられます。逆にここで記述した施策は地球環境分野の施策にもなります。
「公用車への電気自動車・ハイブリッド車など低公害車の導入」が47%と最も多く、次いで「大気汚染物質の監視・測定・公表」が36%、「自転車道路や駐輪場の整備」が31%が多くなっています。谷1割以上の実施率の施策として「事業所との協定における排出基準の強化」「共用自転車や太陽光発電を利用した共用電動自転車の導入」「その他の大気環境・交通施策」の合計6施策があげられます。
一方前年度会員に限って施策の増減率でみると、「自転車道路や駐輪場の整備」が10%と高いのみを示しました。これは放置自転車対策として行われたものが多くを閉めていると推測されるものの、自転車重視のまちづくりが進むきざしがみえるといえます。次いで「公用車への電気自動車・ハイブリッド車など低公害車の導入」が4%の伸びを示しています。

「合併処理浄化槽の普及促進」「公共下水道の整備 」がそれぞれ78%、76%と多くなっており、「水質汚濁物質の監視・測定・公表」「河川清掃・水質浄化運動の推進」「親水公園など自然とふれあえる水辺の整備」も実施率が60%台と多くなっています。13施策のうち10施策までが1割以上の自治体で取り組まれています。
一方前年度会員に限って施策の増減率でみると、「河川清掃・水質浄化運動の推進」が10%と大きく、住民レベルの取組みが活発になってきていることがうかがえます。また「親水公園など自然とふれあえる水辺の整備」も6%増加と取組みが進みつつあります。

「緑化運動・緑地保全運動の推進」が64%と最も多く、次いで「人工林・二次林の下草刈り、間伐の推進」が52%、「苗木の配布 」が48%と多くなっている。また「区画整理・再開発等による緑地やオープンスペースの確保」「保存樹・保存林などの指定」「動植物の分布・生息状況に関する調査実施」「有機農業の推進(有機性廃棄物の土地への還元)」が30%台であり実施率1割を超える施策は21と多くなっています。
一方前年度会員に限って施策の増減率でみると、「人工林・二次林の下草刈り、間伐の推進」が15%と大きく増加しており、自治体自ら森林管理に乗り出すようになりつつあることが読み取れます。また「動植物の分布・生息状況に関する調査実施」が6%とこれに次いでおり、野生生物保護に対する必要性が高まっていることがうかがえます。

「ごみ分別の細分化・分別徹底のための普及啓発」「生ごみ処理機・コンポスト容器の普及・補助」がそれぞれ84%、83%と多く、ごみ減量に関する取組みが定着しているといえます。さらに「古紙・牛乳パック等紙類の分別回収」「環境美化・ごみゼロ運動・集団回収・買物袋持参運動の推進」「ペットボトル・発泡スチロール・トレイ類の分別回収」「フリーマーケット・バザーの開催や支援」が60%-70%台と多くなっている。以下「ポイ捨て・不法投棄の監視徹底」「グリーン購入」「観光地や山岳、イベント等におけるごみの持ち帰り運動の推進」をはじめ、1割以上の実施率の施策が計24と多くなっています。
一方前年度会員に限って施策の増減率でみると、「観光地や山岳、イベント等におけるごみの持ち帰り運動の推進」が10%と高い伸びを示しており、「環境美化・ごみゼロ運動・集団回収・買物袋持参運動の推進」「ポイ捨て・不法投棄の監視徹底」が6%増加したのを考え合わせると、環境美化に関する取組みが充実しつつあることがうかがえます。また「グリーン購入(環境に配慮した商品の購入)」も8%増加と取組みが進みました。さらに「古紙のトイレットペーパーや段ボール等への加工・再利用」「古紙のトイレットペーパーや段ボール等への加工・再利用」「間伐材・流木等の炭化、土壌改良、水質浄化、木炭自動車への利用」も6%の伸びを示しました。

「野焼きの防止、小型焼却炉の回収」が57%と最も多く、「有害化学物質(ダイオキシン等)の排出状況の把握・公表」が50%でこれに続きます。また「農薬・化学肥料の使用削減」「廃棄物の焼却処理の原則廃止」が2割前後の実施率です。
一方前年度会員に限って施策の増減率でみると、「野焼きの防止、小型焼却炉の回収」が6%、「農薬・化学肥料の使用削減」が4%増加しているほかは前年から取組みが進んでいません。自治体が有害物質対策に取り組む困難さが窺い知れます。

「環境基本条例の制定」が 45%、「環境基本計画の策定」が41%と多くなっています。実施率が20%台の施策のうち、環境行政を推進する手段として実施率の高いものは「環境状況や環境政策の年次報告書の作成」「職員のための環境研修・環境教育の定期的実施」「住民苦情に対し迅速かつ均一に対応するしくみ確立」「環境政策に関する定量的な目標設定」などです。一方これらを実行するための計画・しくみとしては「環境を優先した総合計画(長期計画)」「温暖化防止計画・エネルギービジョン」「ISO14001の認証取得または自己宣言」の実施率が20%台となっています。
一方前年度会員に限って施策の増減率でみると、「各部門の環境関連施策・事業把握、点検と見直しのしくみ確立」が10%、「環境状況や環境政策の年次報告書の作成」が8%との伸びを示しており、PDCAサイクル(Plan:計画、Do:実行、Check:点検・評価、Action:見直し)の考え方が浸透しつつあることが伺えます。また「環境を優先した総合計画(長期計画)の策定」も8%と高い伸びを示していますが、たまたま計画の改定時期にあった場合もあると思われます。他の施策も2-4%の伸びを示しており、環境行政を推進するしくみの多様化が進んでいるといえます。「ISO14001の認証取得または自己宣言」は増えておらず、PDCAサイクルをISO以外のしくみで達成しようとしている自治体も多いことが読み取れます。

「学校での環境学習の実施・副読本の作成」「こどもエコクラブ・地域清掃活動など学校での課外活動の実施」がそれぞれ66%、64%と多くなっており、学校教育の場での環境学習はかなり定着しています。また「住民の自主的環境学習会への支援・講師派遣」「環境に関するイベント・講演会・ワークショップの開催」「公民館などでの環境学習講座の開設」が40-50%台で高い実施率となっており、その他の施策も12施策中11施策までが実施率1割を超えています。
一方前年度会員に限って施策の増減率でみると、「学校での環境学習の実施・副読本の作成」が10%の伸びを示しており、総合学習の導入が迫っている影響がみられます。「公民館などでの環境学習講座の開設」が8%となっています。「こどもエコクラブ・地域清掃活動など学校での課外活動の実施」「環境学習・自然体験のための観察施設・拠点施設の整備」が4%の伸びを示していることを考え合わせると、学校や拠点施設を中心として環境学習の機会が充実しつつあることが窺い知れます。

「地域情報・環境情報の市民への提供」が45%と最も多く、「環境イベント等の住民による企画運営」「住民の自主的環境保全活動への援助など」が36%、「環境モニターや環境保全指導員などの設置」「公募市民を入れた委員会や市民会議の設置」「環境保全活動への職員の積極的参加の奨励」が34%と多くなっています。
一方前年度会員に限って施策の増減率でみると、「地域情報・環境情報の市民への提供」が6%と多くなっています。

「伝統的な建物・景観・音風景の保全」が34%で最も多く、次いで「ペットによるふん害の防止」が26%と多くなっています。「バリアフリー型街路の整備」「都市景観形成地区・保全地区等の指定」「健康被害に対する相談・支援など」は10%台となっています。
1年間の変化で敢えてコメントをつけてみましたが、自治体数が50前後と少ないため、増加率が10%あっても、実際には5自治体前後しか増えておらず、これで本当に増えていると結論づけていいか、疑問が残ります。また、人口規模別や都市自治体と農村自治体を類型別に分けた分析も必要ですが、会員自治体数が少ないため、ますます傾向が読みにくくなります。しかし膳自治体で集計すると、その施策をやる必要のない自治体まで含まれてしまった集計になります。規模や類型ごとに政策スタンダードを検討し、それに対する実施率を求めていく方式を来年度以降考えていきたいと思います。
4月17日に行われた共通目標小委員会では、「ランキングして示せるものはできるだけランキングしたほうが良い」という意見が大勢を占めたため、上位自治体リストを掲載することにしました。
共通目標のそもそもの意図は共通目標達成にむけて各自治体がそれぞれ固有の特色ある施策を推進すればよいのであって、施策の数の多少で優劣が決まるものではありません。その原則は変わっておりません。
とはいっても、自治体間に序列をつけ競わせるようなことになっているかもしれません。しかしそれでも「相対的位置が翌年からどう変化したか」を知りうる情報を各自治体の皆様に提供することには意味があると考えます。つまり今皆さんの自治体が何番目にあるかを問題にしていただくのではなく、「自分のところが昨年からみて取組みがどの程度増え順位がどの程度上下したか」を判断するという見方をしていただければと思います。
会員自治体に対し実施した調査では、2000年度の状況もご記入いただくようにお願い致しましたが、全体として記入が思わしくなく、2000年度の実績を載せることは不公平になりかねないことから、今回は見送ることになりました。そこで2000年度にはじめて実施した場合(△)は、実施予定(●)という扱いにしました。その他の記入についても、以下のようにしております。
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調査票における記入
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一覧表での表示
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|---|---|
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●◎△
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○
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◎△
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○
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●◎
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○
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●△
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●
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|
◎
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○
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|
△
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●
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×
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ただし*2、*3、*4といった注表示については一覧表には載っていますが、実施施策数の集計の対象にはなりません。

実施数の多い自治体と、実施数の増加数の多い自治体を多い順に並べると、それぞれ以下のようになりました。
実施数の多い自治体のトップは前年度に続き水俣市でした。これに次ぐのがこれも前年度に続き川崎市でした。さらに前年度に続き日野市、鎌倉市、飯田市、光市などが実施数が多く、新たに加入した豊中市、菊池市、川越市、旭川市なども多くなっています。規模の大きい自治体ほど実施数が多い傾向が読み取れます。
一方、実施数の増加数の多い自治体は、安塚町の13を筆頭に、青垣町、帯広市、古河市、久喜市、鎌倉市、釧路市が10以上取り組み施策数が増えています。
| 取組み施策の多い順 | 実施数増加数の多い順 |
|---|---|
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人口1000人あたり実施数の多い自治体と、職員100人あたり実施数の多い自治体を多い順に並べると、それぞれ以下のようになりました。
人口1万人あたり実施数では、安塚町、本宮町をはじめ、屋久町、小笠原村、藤里町、上屋久町、士幌町、金山町、木頭村などが多くなっています。一方、職員100人あたり実施数でみると、やはり安塚町、本宮町が多く、これに金山町、青垣町、小笠原村、屋久町、大山町、綾町、二ツ井町、士幌町、湯布院町などが続いています。
| 人口1000人あたり実施数 | 職員100人あたり実施数 |
|---|---|
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※人口、職員数に回答のなかった自治体は除外している
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共通目標の各分野ごとに1999年の実施数の多い自治体を並べると、それぞれ以下のようになりました。
水俣市、川崎市、日野市、川越市などが上位の常連となっていますが、水環境で遊佐町、大野市が上位にはいるなど、それぞれのまちの特色を生かした環境施策が進められていることが窺い知れます。
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