1.共通目標の内容

1.1 共通目標の意義と採択までの経過

共通目標の意義

共通目標を掲げる第一の理由は「地球規模で考え地域で行動する」時代になり、各自治体の政策課題に共通のものが飛躍的に増えたということです。地球環境の変化による影響は、日本のどこにいても少なからず受けます。資源・エネルギーの消費・廃棄といった、地球環境への負荷を伴う人間活動を適正なものにするという課題は、すべての自治体に共通のものといって良いでしょう。

第二の理由は、政策の進行管理の必要性が高まっていることがあげられます。自治体において政策のPlan-Do-Check-Action(環境マネジメントシステム)の導入が不可欠になりつつありますが、小さい規模の自治体では、そのような人的資源の確保が難しく、なかなか定着していません。そこで環境自治体会議の事務局が自治体の政策の進行管理をサポートし、さらには政策の実行に必要な情報やアドバイスを行うという方法も考えられるようになりました。

以上このことから、環境自治体会議の会員自治体あるいは地域内の市民・事業者等の共通目標を立て、目標達成に向け共同で取り組んでいくことになりました。さらに目標達成状況を把握し公表し、行動を実施するために必要な情報を環境政策研究所で蓄積していくことになりました。

共通目標採択までの経過

1998年3月に共通目標小委員会が発足し、同年5月の古河会議において基調討論や分科会の議論を経て、共通目標を設定することが採択されてから、内容の検討が本格的に始まりました。8月に実施された調査では、共通目標を設定し年次報告書として整理し公表する意向が多数の会員自治体から示されました。その後共通目標小委員会において素案の検討が続けられ、翌1999年3月には9項目の定性的な共通目標が提案されました。5月にこの9項目について首長の意向を調査した結果、ほぼすべての項目で共通目標として設定することへの賛同が得られ、共通目標項目がほぼ確定しました。

共通目標小委員会は目標の達成状況を図る指標の検討を行い、6月には3市町の協力を得て指標に関する現状数値のパイロット調査を行いました。さらに9月には全会員自治体に対し同様の調査を行いました。事務局ではこれを取りまとめるとともに、独自に統計データを入手して整理しました。一方、具体的施策の現状での実施状況についても会員自治体に調査を実施しました。さらに2000年4月に共通目標の分野ごとに各自治体が今後取り組む具体的施策について申告してもらいました。これら一連の作業の末、2000年5月の全国大会(水俣会議)において共通目標が正式に採択されました。

1998年3月 共通目標小委員会設置
1998年5月 第7回全国大会(古河会議)において共通目標を設定する方針が承認される
1998年8月 共通目標の設定・公表方法、環境施策の実施状況に関する調査実施
1998年9月 環境施策の実施状況に関する全国自治体アンケート調査実施
1999年5月 共通目標素案を環境自治体会議ニュース5月号に掲載
1999年5月 共通目標素案に対する首長意向調査実施
1999年6月 共通目標に関する現状数値パイロット調査(鎌倉市、二ツ井町、安塚町)実施
1999年9月 共通目標に関する現状数値調査について会員自治体調査実施
1999年11月 環境に関するまちづくり実施状況調査(水俣市から依頼)実施
2000年4月 共通目標達成に向けて今後取り組む施策調査実施
2000年5月 水俣会議で共通目標採択

共通目標の進行管理

共通目標の達成度を測る指標値の動向を毎年把握することにより、進行管理を行うこととしました。CO2排出量など各自治体で推計できない指標は、事務局が推計作業を行います。一方、共通目標達成のための具体的施策について、会員自治体に毎年その進捗状況を事務局に報告していただき、事務局で集計します。これらはこの年次報告書に掲載し、公表していくことになりました。

1.2共通目標の進捗状況を測る指標の概要

次の表は指標項目ごとの出典を示したものです。次ページ以下で、これらの数字の見かたについて順次説明します。

指標項目

なお、地域類型については、以下の表のように分類しました。

地域類型